前野ウルド浩太郎
前野 ウルド 浩太郎(まえの ウルド こうたろう、1980年〈昭和55年〉2月20日 - )は、日本の昆虫学者。通称「バッタ博士」:1。アフリカで大規模な蝗害を引き起こすサバクトビバッタの生態に精通する。サハラ砂漠西部のモーリタニア・イスラム共和国やモロッコ王国における現地調査体験に基づき、サバクトビバッタの相変異(群れを成すと体色を変えて獰猛化し、植物・農作物を喰い荒らすモード)の解明と防除技術の開発に従事している:1。
秋田県秋田市土崎港出身。自然豊かな地で育った幼少期にファーブルの『昆虫記』に魅了され、自ら研究手法を編み出すような昆虫学者を将来像として夢見るようになる。2008年に神戸大学大学院博士課程修了、博士(農学)。2011年4月より、モーリタニア国立サバクトビバッタ防除センター(Centre national de lutte antiacridienne、略称: CNLA)で現地調査・研究に従事した。その足跡を自叙伝的に綴った『バッタを倒しにアフリカへ』(光文社)は、「抱腹絶倒のバッタバカ一代記」とも評され、2018年の新書大賞などを受賞してベストセラーとなった:1。2016年4月からは日本の国立研究開発法人 国際農林水産業研究センターにて研究員として在籍し、サバクトビバッタ研究を続けている:1。
戸籍名は前野浩太郎(Maeno, K.)であり生粋の日本人だが、モーリタニア現地で授かったミドルネーム「Ould」を使い、2011年7月1日より研究者名(ペンネーム)を「前野ウルド浩太郎」(Maeno, K.O.)に変更して著作物の一部を発表している。
受賞作一覧