鷲巣繁男
鷲巢 繁男(わしす しげお、1915年1月7日 - 1982年7月27日)は、日本の詩人。宗教評論家。ギリシア正教徒。洗礼名ダニール。漢詩文では不羣(ふぐん)と号した。
サン=ジョン・ペルスに影響された長大な叙事詩的スタイルの作品が特徴である。少年時代からボードレール『悪の華』に原書で親しむなどしたが、戦時中に新興俳句運動に出会い、富澤赤黄男に師事して俳人として出発した。北海道石狩に戦後開拓に入るが、やがて離農、札幌で印刷会社に校閲者として就職した。その頃に現代詩に転じ、和田徹三の形而上詩誌「湾」同人として活動した。
定年退職とともに埼玉県に移住。前年に出版した『定本鷲巣繁男詩集』で歴程賞受賞。呉茂一、寺田透、荒井献、齋藤磯雄、澁澤龍彦、多田智満子、高橋睦郎、種村季弘、加藤郁乎、草森紳一ら多くの学者や文人と交友があった。生前最後の詩集『行為の歌』で高見順賞を受賞した。
受賞作一覧