受賞一覧
クラーケン(ノルウェー語等:クラーケ krake)は近世ノルウェーに伝わっていた海の怪物。巨大タコとみなすことが通念となっている。近代の学者は実在のダイオウイカとすれば説明がつくとする。
まるで島のようで、周りに魚群が集まるので着地して漁労をおこなえる、とか吐き戻したもので撒き餌のように魚群を集めて養い、摂食期になるとこれを食らって、長時間かけて消化する等と書かれている。
北欧人がアイスランド沖(グリーンランド海域)に出現したと伝える巨魚か巨鯨ハーヴグーヴァと同一であろう、との主張もみられる。ただクラーケには多数の角があり、もしくは腕・触手が生えている等とされる。
クラーケについて初めて言及したのは、北欧を探訪したイタリア人ネグリ(1700年)で、のちダノノルウェー人のエーイェゼ(エゲデとも。1729年)や、ポントピダン司教(1753年)らが詳述したが、後者が有名である。
フランスの軟体動物学者ドニ=モンフォール(1801年)が「クラーケン蛸」を発表し、蛸のイメージが定着した。小説家ユーゴーやヴェルヌも影響を受けて危険な巨大軟体動物を作品に登場させている。